食事のマナー


和食店で碗ものが出てきたとき、皆さんはふたをどのように置くでしょうか?
正しい方法でふたを取ることができるでしょうか?
食事を楽しむには、最低限のマナーを覚えておくことが欠かせません。
そこで、大人であれば、覚えておきたいテーブルマナーの基本を解説します。

 

1. テーブルマナーの基本

<大人の常識>
最低限のテーブルマナーは、大人であれば知っておきたいものです。
ただ、日頃の生活ではテーブルマナーを学ぶ機会はあまりなく、
何が正しいかわからないという声もあります。
知らずにいると常識のない人と思われたり、相手を不快にさせたりしてしまうケースもあるので、
確認の意味も含めて、ここでチェックしていきましょう。

 

<基本は楽しく>
とはいえ、マナーにばかりとらわれていては、せっかくの食事も台無しです。
食事で最も大切なことは、一緒にいる相手といかに食事を楽しむかということです。
マナーは、より食事を楽しむためのツールの1つと思って学びましょう。

 

<レディファースト>
もうひとつ、男性であれば、押さえておきたい基本があります。
日本ではなかなか行われない、レディファーストです。
店の暖簾をくぐるとき、席に通されるときなど、ちょっとしたシーンで、女性を優先できるとぐっとできる男度は上がります。
意識してみましょう。

 

2. 洋食のテーブルマナー

<世界共通>
日本では、箸を使うことが多いですが、ナイフとフォークのテーブルセッティングは、世界共通です。
料理が進むに従って外側から順に使っていくのが正解です。
フレンチの場合、サラダなどもフォークだけで食べるのはNGです。
きちんとナイフを使って、小さく切りながら食べるのが正しいマナーです。
食べ物は基本的に、フォークで刺し、食べにくい場合は、フォークの腹に乗せて食べましょう。
よくフォークの背に乗せて食べる人がいますが、フォークの背に乗せるのはNGです。

 

<ナプキンの話>
実は、ナプキンの使い方にもマナーがあるのです。
縫い目を内側にして二つ折りにし、輪の方をおなか側にして、膝の上に乗せましょう。
中座するときは、そのままナプキンを椅子に無造作におけばOKです。
退席の際は、食事に満足だった場合、くしゃっと適当に折ってテーブルの上に置くのが正解です。
折り目を正しく折ると逆に満足できていなかったというサインになるので注意しましょう。

 

<食べ方>
当たり前のことですが、基本は音を立てないことです。
姿勢をただし、脇を締めて、ナイフとフォークを持つと良いでしょう。
力を入れすぎると音が鳴り、美しくないので、リラックスすることが大切です。
ご存知の通り、ナイフとフォークの置き方は、食べている途中はハの字、
食べ終わったら斜め45度に揃えるのが正しいマナーです。

 

3. 和食のテーブルマナー
<箸の持ち方>
和食は、日本人ならきちんとしたマナーで食べたいものですね。
まずは、基本中の基本である箸の持ち方を押さえましょう。
これを間違えていると何もかもが台無しになるので注意が必要です。
正しい持ち方は、上の箸は親指、人指し湯、中指の第一関節あたりで軽く挟みます。
下の箸は、親指の付け根と薬指の第一関節あたりで支えるイメージです。
料理をつかむときに動かすのは、上の箸だけです。
さらに箸には、寄せ箸、迷い箸などタブーが多くあります。
世間知らずと思われないよう、今一度確認しておきましょう。

 

<食べる順番>
先付けなど、一皿にいくつかの料理が並んで供されることがあります。
この場合は、基本的に左側から食べるのが正解です。
和食においては、器の真ん中から食べることをよしとしないマナーが存在します。
懐石料理などであれば、左側に味が薄いものが来るよう、盛り付けられていることも多いです。
必ずではありませんが、頭に入れて置くとスマートに見える作法です。

 

<お椀のふた問題>
和食に欠かせない椀もの。
このふたが意外と厄介な存在です。
実は椀もののふたは置く場所が決まっています。
単独で椀ものが出てきた場合は、椀の向こう側。
複数のお皿が出てきた場合は、右に椀があれば右外、
左に椀があれば左外という具合です。
椀のふたは、ゆっくりとあけ、一旦ふたを縦にして水滴を椀の中に落としてから、
裏返しておくのがマナーです。


◎最後に
皆さんは、最低限のマナーをご存知でしたか?
前述の通り、最大のポイントは美味しく、楽しく食事をいただくことです。
そのためのルールであることをお忘れなく。